ねぇ、何をしてるの?


…知れないことが怖いんじゃない



君が、いつか私に届かないくらい遠くに行っちゃうんじゃないか


そう思うことが、怖いの。









信じられるわけがなかった。


10年後にきた、なんて


まるでお伽噺のような


けど、皆も一緒なら、そこまで怖くなかった。


ただ、日常が壊れていってるような気がして


誰かにそれを否定してもらいたかったのだと思う。





いつも笑ってた君が、いつの間にか辛そうな顔をするようになってた事


全部、何かを背負い込んでるんじゃないかって


微かにだけど、考えてた事はあながち間違ってなかったんだね。





必死になって何かを隠してること


それを気付かないって思われてた事


私だってそんなに鈍くないって


少なくとも君は分かってくれてると思ってた。





頑張って、ってお守りを渡せば


何か本当のことを言ってくれるんじゃないかって


欠片でもいい、


まだ君が私の立つ世界と同じ場所にいるってことを


私に教えてくれないか、って




       

―――不  安        

       



ねぇ、大好きだよ?



それでも私は君の事が何も分からない。


だから




誰か教えてください



不安なこの心を






溶かす、その術を。